人はいつから文字をレタリングタトゥーとして体に刻むようになったのか?タトゥーとギャング、その歴史と起源を紐解いていく記事になっています。
タトゥーで文字を入れる歴史と意味
なぜ人はデザインされた絵やトライブではなく文字を入れるのか?
タトゥーで『デザインされた文字』を入れる理由や意味、歴史を解説を紐解いていきます。
文字を彫る『レタリングタトゥー』とは?
“レタリングタトゥー(Lettering tattoo)”とは文字デザイン全般のタトゥーを指します。
歌の歌詞や詩を引用した長い文章、言葉だけではなく、英語に拘らず日本語だって、カタカナだって漢字や外国の文字、ひらがなでも一文字でも『文字を掘る』こと全般をレタリングタトゥーと呼びます。
ギャング発祥のレタリングタトゥーの歴史
レタリングタトゥーは一体いつ頃から始まったのか?
体に紋様を刻むタトゥーは紀元前から存在していましたが、文字を刻むレタリングタトゥーが世の中に広まったのは意外と最近。
(諸説ありますが)『レタリングタトゥー』の歴史を作り世界中に爆発的に流行させたのは90年代のチカーノギャング発祥のタトゥー『チカーノタトゥー』がきっかけ。
チカーノギャングは1920年~1930年頃メキシコからロサンゼルスに移民してきた貧困層の在米メキシコ人(チカーノ)の若者が組織したギャング集団で、強い絆で団結し独自の文化を築き上げた彼らはチカーノギャングの一員であることを表すため親指の付け根と人差し指の付け根の間に十字架のタトゥーを手彫りで入れていました。
チカーノギャングの強い仲間意識から、家族、仲間であることを示すために所属するギャング名、仲間の名前、家族の名前、文字を体に彫ったのがレタリングタトゥー発祥と言われています。
少しだけ脱線しますがチカーノタトゥー発祥のタトゥー『レタリングタトゥー』だけではありません。『Black and Gray tattoo(黒と灰色のタトゥー)』と呼ばれるタトゥーデザインのことも忘れてはいけません。
もちろん現代では『黒と灰色』でデザインされたタトゥーを『Black and Gray tattoo(黒と灰色のタトゥー)』と言います。
この『黒と灰色のタトゥー』は投獄されたギャングが刑務所で比較的簡単に手に入るタバコの灰、ペンのインクで彫られた白黒でデザインされたタトゥーを指します。
この『黒と灰色』の特徴として少ない配色で掘られているので時間が経過しても色褪せることがなくコントラストが際立ち続けるので現代では『Black and Gray tattoo(黒と灰色のタトゥー)』は高度なスキルが必要な技法の一つとなっています。
真央ty目:文字を入れる意味と魅力
デザインではなく、レタリング(文字)タトゥーを入れる意味は「その人自身の個性やタトゥーの意味を簡潔にかつダイレクトに伝えたい」です。
『愛している』『忘れない』『強くあれ』『誠実であれ』などの自分への警告や励ましの言葉、座右の銘や自分にとって思い入れのある言葉、愛する人との記念日、お互いの名前、イニシャル、忘れたくない想いをレタリング(文字)タトゥーで自身に彫る(文字通り刻む)ことができます。
もちろん『入れる文字に意味がなくてはならない』ということではありません。
絵のデザインを決める時と一緒で『直感』で気に入ったから、あの人が入れているから、単に好きだからなどのシンプルな理由で選んでいいんです^^
レタリングタトゥーは絵よりもシンプルに伝えることができる。
好きな絵とかデザインではなく
好きな言葉を。
これがレタリングタトゥーの魅力なのかもしれません。